2007.10.09 【 TOP 】
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 普段私が思う事や学校生活について、ゆる〜りした感じで伝えて行きたいと思います。
 くだらない事しか書かないつもりなので、興味のある方だけ読んで下さい。

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 現在掲載している作品は 『 俺の存在価値 』 と 『 君と約束したあの場所で 』 です。

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 まだ完結には程遠いですが、頑張って更新して行きたいと思っているので、応援の方を宜しくお願い致します。

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 よく分からないカテゴリーがある場合は、このTOPページを参考にしていただけると分かりやすいかと思います。
【 俺の存在価値 】

 注意:このお話はフィクションです。実在の人物・名称等とは一切関係ありません。
 本作品は短編小説となっております。一応著作権の方がありますので、無断転載等は禁止致します。


― あらすじ ―

 大勢の人で溢れた駅のホーム内に、緊張の面持ちで覚悟を決めた1人の少年の姿があった。
 彼の名前は深守遼( みかみはる )17歳の高校2年生。
 小さい頃から異様な程ネガティブな遼は、学校に行っている時も家にいる時も、いつも孤独だった。
 そんな彼は人生何もかもが嫌になり、ついに 『 自殺 』 を遂行する。
 だけど目が覚めた時、遼の体にはとんでもない異変が起こっていて・・・・・・!?
「もうすぐ1番ホームに列車が参ります。危険ですので、黄色い線までお下がり下さい」

 大勢の人で溢れた駅のホーム内に、アナウンスが響き渡った。
 俺は緊張の面持ちで覚悟を決めると、それまで体を預けていたベンチから腰を上げ、黄色い線の内側に立って電車が来るのを待った。

 ―― 遂にこの時が来た。

 微かに指が震えている事に気が付いた俺は、ギュッと拳を握る。
 それと同時に、徐々に電車が近付いてくる音が、俺の耳に届く。

 きっと周囲にいる人間は、今俺がどんな気持ちで電車を待っているのかなんて知らないのだろう。
 制服姿で、音楽を聴いている中学生くらいの男の子。眼鏡をかけてぼんやりと何かを考えている様に見えるサラリーマン。キャッキャ騒いでいる、迷惑な女子高生。
 それはごく当たり前の光景だけど、こういう人混みの中にいると、必ず俺は 『 孤独感 』 を感じる。

 ―― ガタンゴトン、ガタンゴトンという独特な音と共に、電車が駅のホーム内に入って来る。
 それを確認し、何の躊躇いもなく線路の上に飛び出した俺に、電車が容赦なく迫り来る。

「きゃああああああああ!」

 大声で悲鳴を上げる女性の声。無論、俺が線路の上に飛び出したのを見て上げたものなんだろう。
 一斉に周囲にいた人の視線が、俺に注目した気がした。

 刹那 ――

 真っ直ぐ向かって来た電車に、俺は衝突した。言葉では言い表せない様な、物凄い衝撃が体中を駆ける。
 それは・・・・・・想像していた以上の苦痛だった。

 ゴミクズの様にはね飛ばされ、俺の体は真っ暗闇の中に深く深く沈んで行く。
 睡魔に襲われている様な感覚を感じた俺は、そのまま眠る様にして意識を失った。



 俺、深守遼( みかみはる )17歳の高校2年生は、前々から 『 死 』 について真剣に考えていた。
 何故かは分からないけど、俺は小さい頃から異様な程ネガティブで 『 俺は望まれて産まれて来た人間じゃないんだ 』 などと、勝手に決めつけていた。

 別に、両親の事が嫌いだったわけじゃない。今まで17年間も俺の面倒を見てくれたっていう事は、それなりの愛情があった何よりの証拠だ。ただ・・・・・・俺はその 『 当たり前 』 の事を素直に受け入れられなかっただけ。

 そんな俺も、一応学校には毎日通っていた。本音を言えば、学校なんてダルイから通いたくなんかなかったけど、働くにしても俺に出来る仕事なんてあるわけないだろうし、ニートになるのだけは絶対に避けたかったから、結局学校に通うハメになってしまったのだ。

 ―― 嫌々通っていた学校。そこに俺の居場所なんてなかった。
 クラスの奴等からイジメられた事はない。でも、話し掛けられた事もない。奴等はみんな、まるで俺が最初から存在していないかの様に無視し続けた。

 休み時間や教室への移動など、全ての行動において俺は1人だった。お陰でいつも孤独だった・・・・・・。
 そんな孤独な生活は、家にいる時でも同じだった。

 俺には5歳年下の深守遥夏( みかみはるか )という妹がいる。遥夏が小さい頃は、俺の事を 『 お兄ちゃん 』 って呼んでくれて、よく後をついて来たりしていたのだけど、今では俺の事を呼び捨てで呼ぶし、気に入らない事があったりしたらすぐ俺に八つ当たりしてくるしで、兄の威厳なんて物は欠片もない。
 両親は両親で毎日仕事をしていて忙しいから、俺は何も相談出来ずにいた。

 だから、もう人生何もかもが嫌になってしまった俺は今日、電車にひかれて死ぬ、という自殺方法を遂行した。
 兎に角死にたかった俺は、死ねるなら何でも良かった。

 そして今 ――

 どれくらい時間が経過したのだろう。目が覚めた時、俺は地面に倒れている様だった。
 手の平に当たっていた冷たくも柔らかな土の感触を握り締めながら、俺は脱力した自分の体を何とか起こす。

 ここは・・・・・・?

 目の前には、大きな泥色の川が広がっている。勿論、ここが駅のホーム内でない事はすぐに理解出来た。
 全然俺のイメージとは違っているけど、これが三途の川ってやつなのだろうか・・・・・・。

 それにしても、俺のイメージと違いすぎる。ここには綺麗なお花畑はないし、川だって泥色で汚いし、辺りには多くの家電製品が捨てられていて、ちょっとしたゴミ捨て場の様な場所になっている。

 そもそも三途の川って死んだ人が行く所なんだから、もう少し場所を考えてくれたって良いんじゃないか?と俺は誰かに文句を言いながら、俺には死んだ後もこんな場所しか用意されてないのかと思い、落胆した気持ちで一番水が澄んでいる場所へ行き、何気なく川の中を覗き込んだ。

 ・・・・・・・・・・・・!?

 いくら目を擦っても、見える物は同じ。
 水に映った俺の顔は、今まで見た事がない毛むくじゃらの顔になっていた。

 その突然の出来事に冷静な判断を失ってしまった俺の脳内はパニック状態に陥り、あれ?今まで気付かなかったけど、俺って昔から毛むくじゃらの野蛮な生き物だったっけ?とさえ思い始めていた。

 え?え!?一体何がどうなってこんな事になってるんだ!?

 何とか心を落ち着かせ、再び水に映った自分の顔を、恐る恐る確認する。
 垂れ下がった大きな耳。クリクリした小さな目。フサフサの立派な尻尾。さっき見た時と同じ、全身毛むくじゃらの姿。それは人間の姿なんかではなく、間違いなく犬の姿だった。

 どぅおおおおおお!?何じゃこりゃあああああああっ!?

 我ながら気付くのが遅いな、と思いながら、状況を把握出来ずにいる俺。確かに俺は電車にひかれて死んだはずなのに、何で犬の姿になって生きているんだ。前世( 自殺する前 )の記憶はあるから、生まれ変わった、なんて事は有り得ないだろうし・・・・・・。

 そういえば、今のこの俺の姿は何ていう種類の犬なんだ?
 えっと・・・アレだ!ビ・・・ビータン?いやいや、こんなピータンみたいな名前の犬なんていないよな。う〜ん・・・ああ、ビーグルだ。確かビーグルってあのスヌーピーのモデルになった犬だったよな・・・・・・。

 そうぼんやりと考えていた時、俺はある重大な事に気が付いた。
 何か俺・・・・・・自殺したのに死んでない上に、こんな犬の姿になってしまっているっていうのに、随分ポジティブじゃないか?今のところ、生活して行く場所もないのに・・・・・・。

 俺は少し考えた後、毛むくじゃらになってしまった自分の手( 今は犬の姿だから前足と言った方が正しいのかもしれない )を見つめながら、納得した様に頷いた。

 いや、もうネガティブな俺とはおさらばさっ☆
 See you!昔の俺。Hello!今の俺。俺はネガティブなんて卒業して、今日からポジティブに生きていくぜ!

 これからどうなるのかなんて、俺にも分からない。犬の姿になって、住む家も家族も失ってしまったのだから、まっとうな人生なんて歩めないのかもしれない。
 でも、これはきっと神様が俺にくれた、最初で最後のチャンスなんだと思う。
 多分もう大丈夫。俺はこれから人間としてではなく、犬として生きる。

 誰にも縛られる事のない、自由な生活。それはきっと、俺がずっと求め続けていた物 ――
 もしかしたら、最初から犬として生きていた方が幸せだったのかもしれないな、と思って俺は小さく笑った。

 ―― 自ら命をも捨てた俺は今日、犬になった。
 偶然だったのか必然だったのかは分からないけど、今確かに存在しているのはちっぽけな俺の姿だ。
 でも、人間だった時よりは胸を張って、自分に正直に生きていける気がする。
 きっと ――

 俺は真上に広がる空を見渡す。
 こうやってじっくり空を眺めたのは、久しぶりかもしれない。少なくとも、この犬の姿になってからは初めてだ。
 久しぶりに見た空はいつもより大きく、不気味な程青く澄んでいた。                       
Missing


この絵は著:甲田学人さんの 【 Missing - 呪いの物語 - 】 の表紙を見ながら描いた物なんですが・・・
   私が描いたら酷い事になりますね。甲田さんの絵の素晴らしさを私はぶち壊しですよ((滝汗